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にこにこ人生読書ノート

にこにこ人生読書ノート

田口ランディさん

田口 ランディ(たぐち らんでぃ)
田口ランディのホームページ http://www.randy.jp/

  1959年、東京生まれ。広告代理店、編集プロダクションの編集者を経て、90年代半ばより作家として活躍。また、98年よりインターネット上で独自のメールマガジンを発行。現在も不定期にメールマガジンを配信中。読者数は11万人を超える。
 
 
 
「根をもつこと、翼をもつこと」                ★★★☆☆
  田口ランディ  晶文社
・「こんなこと自己満足にすぎないですよ。だけど、自分を満足させられなかったら何も始められないもの。自分が納得できなくて、それで人のために何かするなんて私にはできないもの。」
・「生命は死を選んだんです。それは永遠の連鎖のためです。人間の心が選択したわけではない。生物にとって死は死ではなく、種の保存そのものなんです。生命の架け橋のようなもの、連鎖の一環なんです。」
・「自然が善で科学が悪いとか、天然がよくて合成がダメだとか、そういう二元論で物事を考えるからアホなんや。現状を把握してベターを選べばええんや。」
・「変だよ。縛られてる。言葉に。ネットの言葉に。あんなのはね、言葉だけの世界なんだよ。忘れろよ。」
・人間には想像力がある。まぎれもなくある。それはたぶん、魂の翼だ。
・自分が変わる気がない者は相手を変えようとする。そして相手が変わらないことに怒るのだ。
・「じっと、その事象を観続けていると、だんだんと、事象の背後にある意味が観えてくる。背後の意味は大切です。じっと観なさい。そして、感じたままをぼんやりと受け止めなさい。」
・気持ちが違えば知覚は変わる。愛を感じながら花を見つめるのと、憎悪を感じながら花を見つめるのとでは、きっと違う花が見えてしまう。知覚とは可能性なのだ。


「できればムカつかずに生きたい」               ★★★☆☆
  田口ランディ  晶文社
・人間がいなければ世界に意味はない。人間が存在しなければ、この世界には何の意味も与えられない。この世界が美しいのは、美しいと感じる人間がいるからだ。その世界に意味を、美しい意味を与え続けるのが、人間の役割なのだ。
・新しい命の誕生はひとつの光明だった。それは、劇的なほどで、あらゆる薬、カウンセリング、神仏を超越するほどの威力だった。人が生まれるということのその、命の力みたいなものを目の当たりにして、赤ちゃんが生まれる、という事象には人類共通の「光」があるように思えた。
・言葉がまっすぐに相手に届く時、まっすぐな言葉には話し手の魂が宿る。その時、言葉は立ち上がり、言葉以上のものを伝えるのだ。言葉以上のもの。そこにはきっと癒しや祈りや希望が潜んでいるに違いない。
・変化というのは最初の違和感を乗り越えてしまえば、その後は楽。他人は自分が思ってよりも私というイメージにこだわっていない。


「もう消費すら快楽じゃない彼女へ」              ★★★☆☆
  田口ランディ  晶文社
・「世の中には二通りの人間がいる。忘れる奴と覚えてる奴、教える奴と教わる奴、考える奴と考えない奴、悩む奴と悩まない奴、あんたはどっち?」
・「感情が思考より劣ると信じているのはなぜ?人間は感情が優先、その次に思考」
・「顔には人間が全部でるんだよ」
・自然の中に意味を意味を意味を探し続けた。精神的な意味、科学的な意味、神話的な意味。言葉の持つ即興性の世界。意味の世界から逃れることができるだろうか?この意味の世界の中で。


「神様はいますか?」                     ★★★★☆
  田口ランディ  マガジンハウス
・「どうしたら、楽しく生きられるの?」「疑問をたくさんもつことです」
・「人と人はわかりあえますか?」「わかりあえないという点においてのみ、わかりあえます」
・他者の悲しみはいつも自分の悲しみを知るためにある。そして人が人を必要とするのは、お互いの心にある相似形の感情と共振するためだ。誰かと誰かの悲しみが、共鳴しあう瞬間に、人はたぶん、悲しみそのものを通過していくんだと思う。わかりあえるかなんて、その瞬間の前には、どうでもいいことなんだ。
・「魂は存在しますか?」「いいえ、存在こそ魂です」
・すべての人間は表現者である。
・生きていることが革命。私が私であること。身体も心も含めて、その存在が社会にとっての革命。そこにはゆるぎない、絶対的な自己肯定の意志があった。
・刷り込まれた「絶対性」からは逃れることができない。 絶対的な価値観は存在しない。
・よく、お金と愛・・・って、お金と愛が比較されるでしょう?あれはね、ものすごいトリックだと思うんです。愛だけの世界って、それもやっぱり不気味ですよ。ものすごく非現実的。そうじゃなくて、お金と愛なんです。お金を相対化する力のあるものを、ちゃんと認識するっていうか、そういうことだと思うのね。愛があれば相対化されたお金は有効に機能します。
・人間は万物の霊長だ。人間を殺す動物は人間しかいない。人間は動物界の王様なんだ。しかし、だとしたら人間は「裸の王様」だな。そして、動物の王様であることを忘れて、人間と言う別の生き物になろうとしている。
・人間であることは自由だけれど、人間らしくあることは不自由だ。
・小耳力
・「愛は世界を救いますか?」「えっ!世界こそ愛なんじゃないの?」


「馬鹿な男ほど愛おしい」                   ★★★☆☆
  田口ランディ  晶文社
・人生は個別なのだ。個別の問題だから自分で考えるしかない。こと自分の事に関して、人間はあきめくらである。自分の顔が自分で見えないように、自分の心も自分では見えない。本音は常に死角にある。
・心はいつも「ひとりにしないで」「ひとりになりたい」この二つの方向に引っ張られながらベクトルを描いている。表と裏のバランスがとれて初めて、心のベクトルは美しく伸びていく。
・予感とか確信って「わからないけど、知る」ことなんだ。わかることを予感するのは、それは予感じゃなくて「推測」とか「予測」って言うんだと思う。自分にとって確かなら、あえて言葉を探す必要なんてない。
・安定しちゃうとダメなんだ。小さくても冒険し続けてないとマンネリ化する。
・「欲望を持つのはいい。欲望は否定してはいけない。欲望に打ち勝つためには、より高次の欲望を持つことだ。陳腐な欲望を燃焼させてしまうほどの高次の欲望を持てばいいのだ」


「聖地巡礼」                         ★★★★☆
  田口ランディ  メディアファクトリー
・人間っていうのは自分の思い通りに他人を変えてみたい、というダークな欲望があるように思う。
・「この水は汚く見えるかもしれないけど、水が汚れてるわけじゃないんだよ。この水は、人間の汚れを吸い取ってるだけなんだ。吸い取って、それで海に流れていく。そんで海で浄化されるんだ。水はすごくがんばっているよ。文句も言わず黙々と働いてる。真似できねえよ俺には。えらいぞ、水って感じだなあ」
・人間というのは集団になると奇妙な疑似家族を構成しはじめる。
・「魂は、水と似ていますね。水はいろんな形に姿を変えますが、本質は水です。魂もいろんな形に姿を変えます。それを私は魂の濃度変化だと思ってます。魂の濃度が濃くなっていくと、だんだんと神に近づくのかもしれません。でも、それもいつか霧散して、降り注ぐ。するとまた小さな命となる。どれが尊いとか、だれが卑しいというものではありません。たぶん水が水であるように、魂もまた、姿を変えてもすべて、魂であるのじゃないでしょうか」
・「世界は海によって結ばれた水の中の島々なのです」水によって世界は結ばれているのだ。
・この知りたいという欲求は何だろう。なぜ知りたいと思うのか。かっこいいからか?人に自慢できるからか?違う、そんなんじゃない。では、なぜ?大切だと思うからだ。理由はよくわからない。直感だ。
・危機感をもつ人だけが、希望をも見いだす。絶望と希望はワンセットだ。
・気づくことに気づくこと
・表と裏は、ふたつでひとつだ。
・「ショックだったけどな、オマエに書かれたんじゃしょうがない。娘だからな。よく書いてくれたよ」父は「ありがとう」と言ったのだ。私はまいった。ぐうの音もでない。
・「生きるということは、その瞬間を楽しむということだ」


「ひかりのあめふるしま 屋久島」               ★★★★☆
  田口ランディ  幻冬舎文庫
・肉体はひとつの宇宙だ。
・「自然界に生きている生物は、植物であれ動物であれ、みんな生き残りをかけて戦っています。その方法論はあまりに多様で驚くばかりです。人間なんて彼らに比べたらオリジナリティがない方ですよ」
・花はただ美しいのではなく、生きるために美しいのだ。
・「まず、自分が疑問をもつこと、それを解明していく過程を楽しむこと。海の中なんて、まだまだ未知のことでいっぱいです。いくらだって疑問をもつことができる。自然界は解明されてないことの方が圧倒的に多いんですから」
・私思ったね。人間がつまらない悩み事を考えてしまうのは、足元を見てるからだって。上向いて歩いていると、考え事ってあんまりできない。今、この瞬間を道に迷わないように一生懸命だと、暗い考えなんてこれっぽっちも浮かんでこない。やっぱり、自分の足と目と耳と、体ごと全部使って歩いていくのが楽しいんだよね。
・「そう。絶対にいる!と確信して探すんだ。いるかなあ~じゃなくて、いる!と確信して探すこと。そうすれば絶対見つかる」
・「人間は生まれた瞬間から死に向かって生きているようなものでしょう。死について考えることは生きることだと思った。強烈な生は、死を予感させるような生だと思いませか」
・「自分らしくあれ。どんどん自分をつきつめて自分になって、そしてそれを表現していくと、その表現は神の言葉になる」
・人類というのはふたつに大別できる。「動き回る奴ら」と「動かない奴ら」だ。
・「川を見ていると『水に流す』って言葉が、すごく納得できる。忘れない、でも、流れていって、それはいつか大きな海にたどり着き、全体の中の一部となる。でも、忘れない」
・「世界はふたつある。生命維持装置はもうはずしていい」



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